9月4日 9:03 3146gの男の子が生まれました。
名前は決まってますが、さすがに本名は出せないので(笑)
このブログでは「かんちゃん」とか「かん」
と呼ぶ事とします。
以下にちょっと重い話をします。 読んでくれる方お付き合いください。
日付失念、予定日(9/3)の1週間前。
いつもの検診でのエコーで頭の空間(脳室)が少し大きい気がすると診断される。
「水頭症と言うほどでもなさそうですが、来週また様子を見ましょう」と言われる。
9/1
前回の検診は院長先生で、この日も院長先生が検診の予定だったが
急な分娩が入ったという事で他の先生に見てもらう。
特に異常ない順調ですねと言われるが、先週の話はどうなったんだろう?と疑問に思っていた。
が、夜になってその産婦人科から電話がある。
「先週見た頭の空間が気になるので明日もう一回検診に来て欲しい」との事。
9/2
院長先生が見てくれる。
やはり脳室が大きく見える、大きい病院を紹介するので今から行って欲しいと言われる。
その足で浦安にある某大学病院へ。
エコーの結果、水頭症に加えて背中にコブ状のものが見える。
二分脊椎の疑いがあるとの事。
明日入院して詳しく検査しなければいけない、と聞かされる。
ここで私にも話を聞いてもらわないといけないとの事で、
すぐに来てくれと連絡があひるから入る。
会社を早退させてもらい、17:00岐阜を出発、0時過ぎに到着。
9/3 本来なら予定日
検査の為、あひる入院。各種検査、MRI等で詳しく調べる。
夕方に産婦人科、脳神経外科の先生から説明があった。
やはり脳室が大きくなっていて水頭症であろうという事。
脊髄付近に髄液が漏れ出している様子が見て取れることから、
どの部分か解からないが二分脊椎の可能性が高いという事。
二分脊椎とはお腹の中で赤ちゃんの体が形成されていく中で、
皮膚と脊柱部分がきちんと形成されなく、脊髄が露出してしまっている状態の事を言います。
この病気は先天性の物で先生いわく1000人に1人の割合で起こるそうです。
背中のどこかの部分で皮膚が形成されていない為、そこから出産時に菌が入ると
髄膜炎等の症状が発生する恐れがある為、早急に且つ無菌状態で取り上げなければ
いけない為に次の日に帝王切開にて出産となりました。
9/4 出産
8:30に手術室へ。
帝王切開自体は問題なく終わり、9:03に無事生まれました。
しかし子供はやはりお尻のすぐ上の部分に穴が開いたような形で脊髄が露出しており、
脊髄破裂状態でした。
すぐそのまま手術を開始。
脊髄の神経管を形成し髄液の漏れを防ぎ、皮膚を縫合しました。
あと、水頭症は現段階では進行性の可能性は低いが、再度手術を行うには
全身麻酔が再度必要でそれはリスクが高い。
その為、もし脳室拡大が進行した時に液が抜けるようにポートを挿入。
以上の手術で手術室から出てきたのは14:00過ぎ。
かんは生まれてきてすぐに6時間の手術に耐えました。
あひるも帝王切開後の予後も順調です。
しかしここまでは「生命維持」的な手術に過ぎません。
かんちゃんの脊髄が形成されていなかった部分は
下肢(膝から下)の神経を司る部分です。
そしてその下の部分は排泄と生殖を司る部分です。
恐らく、彼は下肢に障害が残ります。
なんでウチの子が1000人に1人なのか・・・
最初は納得できるものではありませんでした。
夢であってくれと願うばかりでした。
しかし今、こうやって実際に生まれてきてくれたのです。
強く強く、生きていけるように夫婦共々かんちゃんを支えながら頑張る決意です。
ところで「かん」はそんな重い話も露知らず、めっさ元気です。
背中の手術跡がきちんと治るまではうつぶせなんですが、それ以外は全然元気です。
ミルクも日に日に飲む量が増えてます、手術の縫合跡も順調だそうで。
あひるの母乳絞りが間に合わないくらいw
そしてここまで読んでくれた方にお願いです。
「かん」の事をかわいそうだと思わないで下さい。
この世に生まれてきた事を祝福してあげてください。
そして「かん」がこの先登るであろう険しい山を克服する事を
心の片隅だけでも良いので応援してあげて下さい。
かんのこれから歩む道に幸多からん事を願い、この報告を終わります。